東大本郷キャンパスの最寄り駅メロランキング
きっかけは自身のこのツイートだった。
この本郷三丁目の駅メロ、人をクッソナメてそうで好き
— サムチー・ペーソン (@quc_ao) 2019年1月11日
曲のタイトルは「素敵なハート」っていうらしくて、ダサすぎてこれまた人をクソナメてそうでほんと好き
東京メトロ丸ノ内線本郷三丁目駅1番線発車サイン音 https://t.co/98W56bzJey @YouTubeより
駅の発車メロディ*1というのはその駅を特徴付ける1つのファクターとして君臨しているが、その曲の内容によって駅のイメージも少し左右されかねない。中には悪い例として上記のツイートのように、発車サイン音のせいで変なイメージを(俺に)持たれてしまうこともある。
今回はそんな発車サイン音に関して、東大本郷キャンパスの最寄駅で勝手にランキングをつけようというものである。
もう一度言うがこれは個人的に、勝手につけたランキングである。音楽の鑑賞の仕方や捉え方は人それぞれ違っていていいと思うし、それにどんな曲がよくて、どんな曲が悪いのかの序列をつけるという行為は結構難しい。このランキングを通じて、無味乾燥とした通学時間に対する、少しでも足しになれば良いと思っている次第である。
対象となるのは東京メトロの
の計4駅、8つの曲である。*2
では早速順位の低い方からガンガン紹介していこう。
第8位
丸ノ内線 本郷三丁目駅 1番線 東京・銀座・新宿・荻窪方面「素敵にハート」
冒頭のツイートでもあった通り、この曲はすべての人間をなめ腐っている。当然ぶっちぎりの最下位。なめ腐りすぎてて順位を100位くらいにしてやりたい気分である。
例えばこんな状況を想像してみよう。今日の講義は1限から。駅に到着したのは8時23分。自分と同じように池袋で乗り換えて来た数多の乗客たちにもみくちゃにされ、なんとか当駅にたどり着き、さあ遅刻するかしないかの瀬戸際。脚力が最後はモノを言う大きな勝負となったときに、
この曲だ。
テレレレレレレレwwwww
テレレレレレレレwwwww
テレレレテレッテンッ!wwwwwwww
テンッ!wwwwwwwwwwww(追撃)
学生たちに対して何たる仕打ちだろうか。こんなんで地上に送り出されるなんてたまったものではない。
そういや茗荷谷駅の発車サイン音は近隣住民の要請で廃止され、ただの営団ブザーに戻されているらしい。俺もちょっくら苦情入れてみっか。
まあ俺後期も駒場の学科なんですけど。
第7位
千代田線 根津駅 2番線 北千住・綾瀬・取手方面「ほっと一息」
この電車に乗ってる人たちは西日暮里駅に着いて乗客が減るまで「ほっと一息」などつけないのは置いといて、ただ聞いただけでは、これがなぜここまで低い順位なのか分からない方も多いと思われる。音色もなんか特徴的だしね。
しかしそれでも第7位たる所以、いやともすると素敵にハートと最下位タイになっていたかもしれない所以は別のところにある。
この曲が自分には、あの例のオフ会0人のYoutuberの動画で使われていたBGM「トロピカル無職」*3に聞こえてならないのだ。
おかげでこの駅を通るたびに、クッソヘタクソな千本桜、汚らしいオリジナルメニュー、数々の漢字の読み間違いなどなど、様々なことが一気に思い出され非常に気分が悪くなってしまう。
ネタの中身を知ってる人も知らない人も是非1度、両者を比較しながら聞いてみてほしい。ってか音楽に強い人誰か検証して。
第6位
丸ノ内線 本郷三丁目駅 2番線 後楽園・池袋方面「サニーサイドステーション」
この順位である理由はただ一つ。単純にムカつく。まるで
「あ?すすメトロだぞ?2000系だぞ?ドラえもん様だぞ?どうよ??????」
とか言われてる気分だ。 そんな態度が特に曲の終わらせ方にメロディとして出ている。第8位の同駅1番線は腹立たしすぎて1周廻って好きになるかもしれないレベルだが、この2番線はひん曲がった明るさの影響で、逆にただただ鬱屈とした感じにさせられてしまう。
第5位
南北線 東大前駅 2番線 白金高輪・目黒・日吉方面「銀杏の並木道」
とにもかくにも「銀杏の並木道」というタイトルがよくない。学生にとっては耳から聞こえてくるだけなのに嗅覚に悪影響を及ぼす。
また、この曲が2番線の南へ行く方の発車サイン音であるのもよろしくない。だってこの駅は後楽園から溜池山王にかけての地獄が待ち受けるとこなんですから。そりゃあこんな落ち着いた曲流されてもいら立つでしょう。第7位のほっと一息では置いておいたような話だが、流石にここから上位4曲となってくると無視できない。
第4位
千代田線 湯島駅 1番線 大手町・代々木上原・伊勢原方面 「古今」
新御茶への最後の関門、湯島駅の発車サイン音。
こういう和テイストな発車サイン音は全体的に銀座線の方がクオリティが高く、個人的にはどうしても聞き劣りしてしまうのが玉に瑕か。これでも結構いい曲だとは思うんだけどねえ……。大量に曲を提供しているにも関わらず、10秒ほどの中で旋律を奏でることに尽力し続けるスイッチの皆様の力量の高さ故である。
第3位
千代田線 根津駅 1番線 大手町・代々木上原・伊勢原方面「花便り」
第4位の古今に続き和テイストな曲。ただちょっと違うのは、この曲はホームで聞いた時の反響がとても心地よい。少し特別感があるので俺は結構好きな曲である。
第2位
千代田線 湯島駅 2番線 北千住・綾瀬・取手方面「緑のスキップ」
本郷キャンパスの最寄り駅どころか、千代田線内の駅の発車サイン音で1,2を争うほどの名曲。*4思わず体を少し揺らしてしまいたくなりそうな軽快な音楽である。俺も駒場から本郷に行くときは稀に15分歩いた先にある代々木上原駅から千代田線で1本というルートで向かうのだが、その理由は降りたときにこの曲が聞きたいからである。端的に言って最高。
しかしここまでの8位から2位までの曲には、発車サイン音としてのある重要な資質が欠けている。
栄えある第1位の紹介と共にそれを見ていこう。
第1位
南北線 東大前駅 1番線 王子・赤羽岩淵・浦和美園方面「花咲く学び舎」
1回ただ聞いたところでは、「こんな何の変哲もない駅メロがなぜ1位なのか」と思われるかもしれないが、この曲だけが持っている重要な資質とは
「何度聞いても飽きが来ない」
ところである。
メロディが特徴的すぎる駅メロはどんなに名曲であろうが、通勤通学で何度も聞いていると変哲さが失われて逆にうざったくなってしまう。*5この曲は絶妙な波の立たなささ、その割にははっきりと感じ取ることのできるポジティブな旋律が「発車サイン音」としての評価を高めている。
何度も聞いたところで毒にも薬にもならないが、しかし明るさは伝わってくる。まさにひそかに我々の心に残っている、ワイドナショーの東野幸治のような名曲だ。
あくまでも発車サイン音なので曲の長さには制限がかかり、仕方ないかな終わらせ方に強引さが感じられるものも少なくないのだが、これに関しては16分音まで使っておきながらそれがないのも高評価ポイントである。
第1位として確かにふさわしい曲であろう。
番外編
曲自体は特に何のコメントもしようがない普通のメロディーだ。楽しげな感じでも悲しげな感じでもない、音の高低で上り下りの差をつけていること以外は本当に何もないのだが、その無機質さこそが人々に狂気を呼び起こすのである。
1限や2限に遅刻するかしないかの瀬戸際の戦い、考査直前の緊張感、帰り際の異様なホームの混雑……。それらを「無機質」なメロディであるからこそ、いとも簡単に呼び起こす、iPhoneの着信メロディにも通ずるような、質の悪い悪魔の曲なのだ。
結論
京王は駒鉄の跡地買収して駒場東大前駅のホーム拡幅しろ。
余談
世の中にはこんなCDも存在するらしい。
駅の自動放送や発車サイン音がそれぞれCD2枚組、50トラック以上にわたって収録されているそうだ。
ちなみに俺は南北線後楽園駅のTake Me Out to the Ball Gameがめちゃんこ好きです。野球狂なので。
おわり